ニュース

地方フリーランスの稼ぎ方 — リモートワーク時代の新常識

  • 2026.07.21

地方に移住してフリーランスになれば、時間にも場所にも縛られず自由に働ける——本当にそうでしょうか。リモートワークが当たり前になった今、なぜ地方フリーランスの明暗は、ここまではっきり分かれているのでしょうか。
定価1,650円 → 事務手数料100円のみ
👉 書籍『バズらせない地域SNSで、ひとり起業。』を今すぐ受け取る
462万人
国内フリーランス人口
(内閣官房 2020年試算)
200〜400万円
本業フリーランスの
年収ボリュームゾーン
半径数キロ
信用が仕事に変わる
もっとも確かな距離

地方フリーランスの収入実態

内閣官房の試算では、国内のフリーランス人口は兼業を含めて462万人。コロナ禍以降のリモートワーク普及で、地方在住のまま都市部の仕事を受ける働き方は珍しくなくなりました。一方で、各種実態調査を見ると本業フリーランスの年収は200〜400万円の帯にもっとも人が集まっており、「独立すれば収入が上がる」という単純な話ではないことが分かります。

地方フリーランスの収入を分けているのは、スキルの高さそのものよりも「仕事がどこから来るか」の設計です。クラウドソーシングだけに依存する人は単価競争に巻き込まれ、紹介と継続契約で回っている人は年数とともに単価が上がっていく。つまり、収入実態の差は営業チャネルの差であり、突き詰めれば信用の置き場所の差です。都市の元請けに信用を預けるのか、自分の暮らす地域に信用を積むのか。この選択が3年後の景色を大きく変えます。

ポイント:地方フリーランスの収入格差は「スキル差」ではなく「信用をどこに積んでいるか」の差。単発の受注を追い続ける働き方は、地方でも都市でも消耗戦になります。

リモート案件と地元案件のバランス

地方フリーランスの仕事は大きく「リモート案件(都市部・全国の仕事)」と「地元案件(半径数キロの仕事)」に分けられます。それぞれ性質がまったく違うため、どちらか一方に寄せるのではなく、時期によって配分を変えるのが現実的です。

リモート案件地元案件
単価相場が明確。競争は全国区最初は低め。信用とともに上がる
継続性契約終了で関係も終わりやすい一度信頼されると長く続く
競合全国のフリーランスと比較されるほぼ不在。頼める人がいない地域も
紹介起きにくい商工会・常連経由で連鎖する

移住直後や独立初期は、生活を安定させるためにリモート案件を収入の柱にするのが定石です。ただし、リモート案件は「その地域に住んでいる意味」を収入に変えてくれません。1年目はリモート7:地元3、3年目には5:5から地元優位へ。こうして重心を移していった人が、地域で長く働き続けています。詳しくは30代で地元に帰り「まち経営」を始めるという選択でも解説しています。

定価1,650円 → 事務手数料100円のみ
👉 書籍『バズらせない地域SNSで、ひとり起業。』を今すぐ受け取る

半径数キロで仕事を作る方法

全国100万人に届くバズより、半径数キロの確かな信用。地元案件は求人サイトにもクラウドソーシングにも載りません。仕事は「あの人に頼めばいい」という口コミの中にだけ存在します。だからこそ、営業ではなく信用づくりから始めるのが正解です。

1顔と名前を先に覚えてもらう

商工会議所の集まり、地域の清掃活動、商店街のイベント。最初の半年は「何をしている人か」より「感じのいい人」として認知されることが先です。挨拶と即レスの積み重ねが、そのまま信用の量になります。

2地域の情報発信で「見つかる人」になる

地域の店や風景を紹介するSNSアカウントを育てると、「デジタルに詳しい地元の人」というポジションが手に入ります。フォロワー数は数百人で十分。大事なのは、商店主や役場の人がそのアカウントを見ていることです。

3最初のひと仕事は「小さく、確実に」

チラシ1枚、メニュー表1枚、Googleマップの整備ひとつ。小さな仕事を完遂する姿を見せると、紹介は勝手に連鎖します。地域では一件の仕事ぶりが数キロ圏内の評判になるからです。

この積み重ねの先にあるのが、肩書きではなく名前で呼ばれる状態——いわば「地元の顔」になるという状態です。そこまで来ると、営業をしなくても相談が向こうからやって来ます。

税金・社会保険の実際

フリーランスになると、会社員時代に給与から自動で引かれていたものを、すべて自分で払うことになります。国民健康保険と国民年金で年間数十万円、それに所得税・住民税・事業税。手取り感覚で言えば、会社員時代の年収と同じ売上では生活水準が下がると考えておくべきです。

一方で、地方フリーランスには追い風もあります。自宅兼事務所なら家賃や光熱費の一部を経費にでき、青色申告特別控除で最大65万円の控除が受けられます。自治体によっては移住支援金や創業支援の補助金があり、商工会経由で小規模事業者持続化補助金を活用できるケースも少なくありません。制度は「知っている人だけが使える」世界です。税理士への相談料や商工会の年会費は、節約するところではなく投資するところ。数字で自分の事業を把握することが、地域で長く続ける土台になります。

フリーランスから「まち経営」への移行

地方フリーランスのキャリアには、都市では見えにくい次のステージがあります。それが「まち経営」です。自分のスキルを切り売りする働き方から、地域の店舗や企業のマーケティングを継続的に支える側へ。単発の制作者から、月額で頼られる相談役へ。収入の形が「フロー」から「ストック」に変わると、フリーランス最大の不安である収入の波が消えていきます。

さらにその先には、後継者のいない地域の商売を引き継ぐ——「顔を継ぐ」という経営承継の道もあります。地方では廃業の多くが後継者不在によるもので、技術も常連客も残っているのに閉じていく店が数多くあります。半径数キロで信用を積んだフリーランスは、その受け皿になれる数少ない存在です。フリーランスは終着点ではなく、まち経営への入り口。この視点を持つかどうかで、5年後の立ち位置がまるで変わります。実際に30代で地元に戻り、まち経営に踏み出した人たちの歩みはこちらの記事で紹介しています。

あわせて読みたい
定価1,650円の書籍が事務手数料100円で手に入る『バズらせない地域SNSでひとり起業』
👉 書籍を100円で受け取る
— まちアカ FC オーナー募集
「地方 フリーランス」の答えを、
まち経営という選択肢で。
FCオーナー詳細を見る →